こちらが岡崎市高齢者見守り支援事業所の中日新聞上和田専売所です。
店長の井本美代子さんは、35年ほど前から新聞販売所を営んでおられます。
ご主人が起業され、二人三脚でお仕事をされてきました。数年前にご主人がお亡くなりになってからは、井本さんが店長として切り盛りされています。
新聞販売店の中には初めて入ったのですが、チラシがたくさん!お仕事とはいえ毎日間違いなく仕分けして、配達する事を考えると気が遠くなりそうでした…。
「見守り支援事業所」として、新聞を取っている方への安否確認について、実際に対応した時のお話を伺いました。
「配達員さんからは新聞が溜まっていたら連絡をもらうようにしています。」
「ある時、配達員さんから、『新聞が溜まっているおうちがある。でも中に人がいるようだ』と連絡が入ったんですね。その時は担当地区の民生委員さんに連絡したことで、病院への受診に繋がりました。その方は今、介護保険サービスへ繋げられ、元の生活に戻っています。その人からはいまだに『助けられた』と言われますね。」
新聞を取っていなかったら、万が一の事態にも発展していたかもしれません。すばやい対応をされた事が、命を救ったケースだと思いました。
「他は集金で伺った時に、部屋の中から玄関先まで歩く事が出来ない方もいて、心配でしたから、大家さんに連絡したことはありました。」
「私も一人暮らしなので、いざという時の不安な気持ちがよく分かります。やっぱり一人暮らしの方は心配ですよ。だから、心配な方には、仕事の合間にのぞきに行った事もあります。」
『心配する』事が人を支えるための原動力になっているというお話でしたが、直接お顔を見に行かれている行動力が素晴らしいです!
「一人暮らしのおじいちゃんおばあちゃんなんかは新聞を取ってもらうことで、見守りにもなるとは思います。でも、最近、新聞は取っていない方が多いかな。一番多かったときに比べて、購読者数は半数くらいになりました。」
中日新聞では見守り独自のサービス『み・まもーる』もあるそうです。
もしもの時には、事前登録した緊急連絡先に直接連絡が行くシステムです。
「地域貢献の一環で行われているサービスだけれど、一人暮らしの方には勧めさせていただくくこともあります。でも、元気なうちは「まあいいわ」と言われることが多いかな。」
城南学区でお仕事をされる中で、感じていることも伺いました。
「このあたりは高齢者が多いと感じます。施設に入ったから新聞止めてくれなんて連絡もよく頂きます。近所の方は、割と集金のお金を直接持って来てくれるんだけど、そういう方は皆さん高齢者ですしね。」
(この取材の時にも、シニアの方が来られて、料金を支払われていました。)
「集金方法には銀行引き落としもありますので、皆さんに案内しますけど、集金に来てもらいたいという声も多いです。人に会うのがいいみたいですね。『来てくれる?』と言われますので『いいですよ!』て言っています。中にはすごくたくさんお話しされる方もいますね。」
取材を通じて、お客さんに対して優しい気持ちで接されていることが伝わってきました。
てきぱきと快活にお話しされるご様子が頼もしい印象の井本さん。ご高齢の方が集金に来てもらいたいと言われる気持ちも分かります。
お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!
中日新聞 上和田専売所
所在地 〒444-0201 愛知県岡崎市上和田町字切戸13-1
TEL 53-5757
(記事担当:I)