こちらが岡崎市高齢者見守り支援事業所に登録されているなべた接骨院さん。

柔道整復師の鍋田尚宏先生にお話しをうかがいました。

岡崎で開業されて20年だそうです。

取材した時は9月でまだ暑かったのですが、院内にたくさん飾られていた風鈴の音色で心が涼やかになりました。

鍋田先生は高齢者見守り支援事業所としての活動に加えて、更にきめ細やかな対応をされています。

「患者さんへの問診票に『一人暮らしですか。』という質問を入れています。1人だと背中や腕の湿布を貼ったり剥がしたりということが難しいため、こういう項目を入れているんですね。そこで1人暮らしと分かった時に、医療費の減免制度についてもご紹介することがあります。男性は料理の不得手な方が多いと思うので、見守り配食サービスについて紹介することもあります。」

その場の治療だけでなく、患者さんの「生活」に着目して情報提供もされているのは凄いです!

また、認知症が疑われる患者さんや、その家族の方から相談を受ける事もあるそうです。

「『1人自宅で倒れてしまって、自分から連絡ができなくなったらどうしよう』とこぼす患者さんがいる。そういう場合は地域の見守り役である民生委員について紹介する事もありますし、郵便局の見守りサービスを紹介する事もありますね。」

「施術した患者さんの家族から『うちのおじいちゃんの帰りが遅い』なんて電話が入ることがあります。帰り道に迷われているんですね。

そういう方には、ご家族に認知症高齢者見守りネットワーク・岡崎おかえりメール登録の情報提供をしています。無料ですし、登録する事については、本人のプライドも傷つかないようですね。」

「患者さんの様子を見て、このサービスの紹介をすることもあります。
例えばお支払いを2回しようとしたり、お迎えを呼んですぐ「迎えが来ないので車を呼んで」と言われたりする方ですね。無事に家に帰る事ができるのか心配になりますから。」

岡崎おかえりメールとは、認知症で徘徊のおそれのある方が「事前登録」しておくことで、行方不明になった時の情報を協力者に配信するものですが、鍋田先生は協力者としても登録されているそうです。

こういった活動をされる事について、

「地域にお住まいの方が、生活しやすくなる手段があるなら紹介し、活用してもらいたいと思っています。」

と語られていました。患者さん、地域の方への思いやりに胸が熱くなりました。

私たち地域包括支援センター職員は、高齢者の方の支援をしていますが「住み慣れた町で安心して生活する」ため、人に優しいまちづくり、お互いに支えあえるまちづくりができるといいなと思っています。

その実現のためには、地域のなかで「無理なくできる」をやれる方が増える事だと思っています。

現在、私たちが総代さんや民生委員さんと一緒に岡崎市高齢者見守り支援事業所が増やせるといいな、と考えている事を鍋田先生にお話ししたところ
「高齢者見守り支援事業所はもっと増えると良いですよね。登録も無料だし、勤務内でできる範囲でやればいいので、気楽にできますよ。」
とおっしゃっていただきました。

見守りの輪を広げようと活動しようとしている私たちは、とっても勇気付けられました!

ありがとうございました!

 

なべた接骨院

所在地    〒444-0833 愛知県岡崎市柱曙1丁目1-20
TEL       58-5255

ガーデン通信第7号

(記事担当:I)