お盆が過ぎましたが、まだまだ暑さ厳しい日々が続いていますね…

(城南学区「学区 夕涼み会」から)

それでも、夜は鈴虫が鳴きはじめ「秋」の気配を感じます。

8月は「葉月」と書きますが、葉が紅葉して落ちる月「葉落(はおち)月」から「葉月」となったいわれています。
旧暦では、8月は秋なのですね。

さて、私たち地域包括支援センターのスタッフは、地域の皆さんに知っていただき、活用していただきたいと周知活動をしています。
高齢者の総合相談窓口」と言われても、普通に生活されている皆さんにはピンとこないと思います。
そこで
こんな相談をいただき、当センターがこのような支援をさせていただきました
日々の仕事の中のエピソードを少しずつ紹介させて頂ければと思っています。

今回は、ご家族からいただいた電話を紹介します。

岡崎市長寿課に電話をしたら、こちらの連絡先を教えてもらい電話しました」
相談内容の概要は、次の通りです。
「2世帯住宅の1階で1人で暮らす80歳代のお母さん。
最近、排泄の失敗が頻繁となり困っている。トイレの汚れも酷く、玄関先で失敗したこともある。
お母さんから相談はなかったが、失敗の回数が多いので、説得して渋々だけど紙パンツを使ってくれるようになった。
社交的な人だったけど、友人と出掛けることも少なくなり心配している。」

ご相談をいただき、まずは医療機関にかかり「尿失禁」の原因を明らかにし、適切な治療を受けることをお勧めしました。
また、紙パンツは自尊心を傷付けてしまう事が多いため、失禁の量によって紙パンツではなくても失禁パットでも良い場合があるため、薬局で相談して頂く事をお勧めしました。

実は・・・
「尿失禁」は、いくつかのタイプがあります。
腹圧性尿失禁:咳やくしゃみ、運動時などおなかに力がかかった時にもれてしまう。
切迫性尿失禁:
突然尿がしたくなって我慢がきかずにもれてしまう。
いつ流性尿失禁:
膀胱が尿でいっぱいになって、あふれるようにちょろちょろともれ出てしまう。
機能性尿失禁:
足が悪くてトイレまで行けないため尿がもれてしまうものや、認知症のためトイレの場所が分からないためにトイレ以外で尿をしてしまう。

排泄の失敗は、相談しづらいデリケートな問題です。
恥ずかしいと思い誰にも相談できず、悩んでいる人が多く、私も産後に腹圧性尿失禁で悩んだことがありました。
腹圧性尿失禁や切迫性尿失禁は、骨盤底筋運動で予防でき、症状の改善が図れる場合が多いです。
相談者のご家族も心配されていたように、気持ちも塞ぎ込み、自宅から出掛ける機会が減ってしまうことは、二次的に筋力、体力の低下を招く可能性がとても高い問題です。

早めの受診と適切な治療、状態に応じたケア用品の選択がとても大切です。

「こんなこと、相談していいのかなぁ?」
日常生活のちょっとした困りごとを解決していくために、一緒に考えていく窓口が「地域包括支援センター」です。

(記事担当:M)