皆さん、ガーデン通信第13号はご覧いただけましたか?
今年度の特集(※ガーデン通信のオモテ面)のテーマは「リレーでつながる地域の輪」。
長期化するコロナ禍でも、地域で元気に活躍するシニアさんの様子をリレー形式で紹介させていただきます!
今回は、城南学区見守り隊の水谷さん、柴田さんのインタビュー内容をより詳しくお届けします!
―活動を始めた時期、きっかけを教えてください。
水谷さん「見守り隊の活動を始めたのは平成12年の春。当時、民生委員をしていたのですが、小学校から地域の各種団体に不審者情報の電話が入ったんです。他の地区の民生委員とも声をかけあって、下校時刻に子どもたちを迎えにいきました。その出来事をきっかけに子どもたちの登下校時の送迎を続けてきたら、いつの間にか22年経っていましたね。今は、城南小学校から防犯情報や資源回収日等、何か共有事項がある際にはメール配信されるので、こまめに確認しながら活動に反映させています。」
柴田さん「水谷さんは、最長の活動歴で、地域に大変貢献されています。私は、平成31年4月から総代をしておりまして、当初は春夏秋冬の交通安全週間の立ち番のみをしていましたが、水谷さんから協力要請いただき見守り隊活動をはじめました。水谷さんをはじめ、地域の方と協力しながら、子どもたちの登校時の送迎をしています。」
水谷さん「昨年の11月に足を痛めてしまったんですよね。以後、柴田さんにサポートしてもらっています。足を痛めるまでは、活動中に走ることも多かったんです。子どもたちが横断歩道を安全に渡れるように子どもたちの列の前から後ろまで走って移動するとかね。今は、危ないスポットを中心に安全確認をしていますね。」
―地域の皆さんのネットワークを活用して、協力体制を整えてこられているんですね。活動の中で大切に考えていることを教えてください。
水谷さん「とにかく安全第一!特に、信号のない箇所での横断には細心の注意を払っています。そして、子どもたちが歩道からはみ出ないように2列で歩くよう声掛けをしますね。列が乱れていたら、きちんと並ぶように声掛けしています」
柴田さん「車だけじゃなくて、自転車も危ないもんね。止まるように声かけても、上手く声が届かないこともあるから、困ることもある。」
水谷さん「特に登校の時間、高校生が結構スピードを出して自転車をこいでいるからお互いの事故が心配。通学路に潜んでいる危険がないか、注意を張り巡らせて子どもたちが安全に家と学校までの往復ができるように努めています」
―登校ラッシュの時間帯は、自転車の交通量も多く心配ですね。子どもたちの安全を守っていくことを最も大切に考え活動されているということですね。
水谷さん「そうですね。上和田小橋のところは、自転車と歩行者の対向が少し難しい。ありがたいことに、たまに自転車の人が橋の手前で止まってくれて、子どもたちが渡るのを待ってくれることもある。そうしたときには、子どもたちにはきちんとお礼を言う、相手のことを思いやってできるだけ急いで渡るようにと促しています。そうやって見守り隊活動をしている最中にたまに、城南小学校の卒業生とも行きあうと、『おはよう』って挨拶をしてくれるから、『気を付けていってらっしゃい』とお互いに声をかけあっています」
▲上和田小橋(城南学区市民ホーム南西側)
―卒業生が挨拶をしてくれるのは嬉しいですね!
柴田さん「小学生の子たちは、恥ずかしい気持ちもあるのかな?挨拶の声が小さかったり、挨拶がかえってこないこともありますね。でも、大人が元気に挨拶をすると、子どもたちも笑顔で挨拶を返してくれますね。そうやっていくうちに、自分から挨拶をしてくれる子どもも増えていきます。」
水谷さん「地区で登校のグループがあります。リーダーが高学年の児童のグループは比較的みんな元気に挨拶してくれます。私たちも、交通ルールやマナーなどは意識して伝えるようにしていますが、高学年の子たちが低学年の子を引っ張って行ってくれることもあって。集団登校は、子どもたちの自主性を育む場でもあるのだな、と感じています。」
―自宅と学校の往復の中でも、子どもたちは多くのことを学び、成長していくんですね!見守り隊の活動をされている中で印象に残っているエピソードを教えてください。
水谷さん「18回生(平成18年度の6年生)の子たちが、卒業制作でガード下に絵を飾ってくれたんです。その子たちは、大学を卒業して2~3年くらいになると思うので、もう、みんな社会人になったかな。当時、ガード下の出入り口のところにたくさん落書きがあったんですよ。でも、18回生の子たちが自主的に毎日授業後に落書きを消しに来てくれたんです。今でも忘れられない。私もその子たちを手伝ったり、その様子に気づいた地域の方も手伝ってくれましたね。活動をやってきた中で一番感動しました。予算があれば、六名の地下道のところみたいに、ビニルを掛けられるといいな、とは思っているんですけどね。」
▲ガード内側の壁面に卒業制作が展示されています!
▲18回生の力作ですね!
柴田さん「昨年、一昨年くらいの冬の話し。ガード入り口のところにスズメがとまっとるじゃん(鉄製のオブジェ)。それに手作りの毛糸のマフラーを巻いてくれている人がいた。誰がやってくれたか分からないけど。それも嬉しかった。今年は、なかったけどね。『今年はまだかな~?』なんて水谷さんとも話していたんですよ。そして、地域の方と挨拶を交わしていくうちに、顔見知りの方も出来ました。毎朝、だいたい決まった時間帯に犬の散歩をしている方が3名くらい見えるんですよ。その人たちとは、一言二言交わすようになりましたね。」
▲ガード下入口のスズメさん
―どちらも、心温まるエピソードですね。卒業生や住民さんの「地域愛」が伝わってきます。それでは最後に一言メッセージをお願いします。
柴田さん「子どもたちにはとにかく防犯対策をしっかりするよう常日頃から声をかけています。知らない人に声をかけられたら黄色いブザーを鳴らすようにと。また、地域の老人クラブの会員の皆さんにも見守りの協力要請をして、手厚い体制を整えていければと考えています。今は、集合場所から学校までの送迎を担っていますが、皆で分担しながら横断歩道など、各スポットに待機しておけると、安心だと思います。そして何より、地域の人たちと元気に挨拶を交わしていくことが大切だと思っています。これからも地域の皆さんとの『ふれあい』を大切に活動していきたいです」
水谷さん「見守り隊の活動は、子どもたちの安全第一を念頭に置きながら、『子どもたちの自立を見守る』役割だと考えています。子どもたちの命を守ること、そして、子どもたち自身が自分の身を守れることもすごく大切なことだと思います。地域の中でも子どもたちが成長していく姿を見守っていきたいですね。」
お二人から、大変貴重なお話を頂きました。
中でも、子どもたちが自主的に清掃活動を開始したこと、そして、子どもたちの行動が地域の大人の心を動かしたエピソードは感動的でした!
子どもがひたむきに頑張る姿から、大人の方が教わる場面も実は多いのかもしれません。
子どもの命を守る見守り隊の活動は、地域全体の見守りあい、支えあいになっているのだと水谷さん、柴田さんのお話を伺い実感しました。
どうか、これからも地域の皆さんとの「ふれあい」の輪が広がっていきますように♡
(記事担当:O)