3連休は台風が心配されましたが、本日は曇り空。
中学校は昨日、今日の運動会中止の決定をされたそうです。
大きな被害がなく、過ぎ去ってくれることを願うばかりです。

今日は城南学区福祉員会 広報・研修部の皆さまからお話しする機会をいただきました。
毎年声を掛けて頂けるのは、本当に嬉しい限りです。
ちなみに、昨年は「高齢者福祉サービスの説明~地域でサービスを“つくる”時代へ~」と言うテーマでさせていただきました。
その中で紹介した「岡崎おかえりメール」に参加された皆さんが登録して下さったことがとても印象的でした。

では、本題に入ります。
今回は「豊かな人生とともに~私の心づもり~」というテーマです。
皆さん、“アドバンス・ケア・プランニング(愛称:人生会議)”という言葉を聞いたことがありますか?

アドバンス・ケア・プランニングとは、もしものときに備えて、あなたの大切にしていることや望み、どのような医療やケアを望んでいるのかについて、自分自身で考えたり、あなたの信頼する人たちと話し合ったりする手順のことをいいます。


まずは、事例でイメージして頂きました。
Aさんは50歳代の男性。がん末期で病院から自宅へ帰宅されました。
いよいよ最期が迫ったとき、妻、両親、子ども達がそれぞれの思いを語ります。

しかし、Aさんの思いや、希望や意思は?

いのちの危険が迫った状態になると、70%の方が医療や介護について、自分の望みを伝えることができなくなると言われています。

ここからは、厚生労働省 人生の最終段階における医療に関する意識調査 2017年に基づき進めました。

「66%の人があらかじめ自分の治療やケアについて希望を書面に記載しておくことについて賛成」
しかし、このうち91.3%の人が実際に自分の治療やケアについて希望を書面に作成していない。

みなさん、意識調査の結果に大きく頷かれたり、考えているご様子でした。

アドバンス・ケア・プランニングは4つのステップがあります。ステップ4で共有したことを書き残しておくことが大切です。
そこで、実際にステップ1・2を岡崎市が作成している“
終活ノートに書き込んでいただきました。

ただし、
全ての人が、人生会議をしなくてはならないというわけでは、決してありません。あくまで、個人の主体的な行いによって考え、進めるものです。

とても良い質問をいただいたので紹介させていただきます。
ホスピスって何ですか?」
「延命治療って、例えば“人工呼吸器をつける”という判断は、そういう状態だと判断した医者が決めるものでしょう?」

医師等は病名・病状、これから予測される経過や治療やケアについて、十分な説明と選択肢を下さいます。
私らしい人生を歩むために、自分の病気や経過、治療やケアを理解したうえで難しい選択をすることになります。
そう、選択して決めるのは自分自身です。

「病名を書いてって言われたけど、ちょっと分からないわ!」
今日が良い機会となり、次回受診時にかかりつけ医に説明したいただくようお勧めしました。

ご自身や家族の状況は変化します。その時々に感じること考えるは変化していくものです。
どうかその時々の状態に合わせて、考え、話し合う機会を持ってください。

最後に、参加して下さった皆さんに感想をうかがいました。
・68歳で父を亡くしました。最期のことは話し合っていたので良かったのですが、葬儀のことを決めていなかったので大切だと思います。
・一人暮らしの高齢者など、終活ノートを家族と一緒に書き込むことで考える良いきっかけになると思います。
・年を取ってからではなく、若い方にも必要なことだと思います。
・息子から“まだ3年は大丈夫”と言われたけど、今日をきっかけに家族で話し合ってみようと思います。

今日のお話しを聞いて「もしものとき」のことを考える1つのきっかけになると嬉しいです。

城南学区福祉員会 広報・研修部の皆さまから、今日の機会をいただいたことに感謝いたします。

(記事担当:M)