暑くなってきましたね。クーラーが必須の季節になってきました。

さて、6月30日 江口ふれあいホームで行われている江口サロンへ出前講座に行ってきました。江口サロンの皆さんの年代は70歳代が中心なのですが、シニア世代の家計管理について知りたいというお声があったため講師の方をお招きしました。

愛知県金融広報委員会 金融広報アドバイザーの内山龍三様をお招きし、「高齢者の生活に必要な家計管理~人生100年時代の生活設計~」というタイトルで講座をしていただきました。

若いころは働いて稼いでいたものが年金生活になると「公的年金と貯金」が主な生活費の元になり、当然家計の収入源が変わります。生活から再点検することが必要だそうです。具体的には「今の自分は毎日どう過ごしているのか」を確認することなのですが、仕事を定年すると「行き先は「パチンコ」「図書館」「ショッピングセンター」になっている方もいる」というリアルなお話も。

内山様は続けて「高齢になっても、夢ややりたいことはあると思います。またそれに対しての現実も考えなくてはいけない。夢と現実のギャップを埋めるには我が家に合った対応策や解決策を考える必要があります」と。

サラリーマン川柳の『趣味読書!昔 新刊 今 図書館』の引用をされ、「コストの安い趣味を楽しむ」ことも勧められました。健康維持や認知症予防にも繋がるし、手軽な趣味は交友も広げがるので孤独対策にも有効です。「例えばゴルフを趣味にしていた人、ゴルフってお金がかかるんですよね。だからグラウンドゴルフにしてもいいじゃないですか」と。確かに、今シニアのスポーツとしてグラウンドゴルフは人気ですよね。

「我が家の家計管理」をする上で、収入を把握することはもちろんですが、現在の自分の資産がどれだけあるのかを確認しておくことも大切だそうです。預貯金の額はもちろん、退職金、生命保険、不動産や有価証券なども含めてです。内山様ご自身は過去に転勤が多かったそうで「あちこちで通帳を作る必要があったので、かなり長い間使わずにいた通帳もあるんですよね、そういうものも確認しておくと良いですね」と教えていただきました。私自身にも身に覚えがあります。

支出面については、高齢者になると大きなお金が出ていく事も想定しておく必要があるそうです。一戸建てにお住いの方は水回りなど修繕費も必要です。施設入所を想定して、ある程度の貯蓄は残しておきたい方もいると思います。

そして、見える化した資産については家族がいれば夫婦間や親子間で情報を共有することで備える事ができますとも解説いただきました。

講義の最後「リタイア後の賢い生活設計」として(資料を一部抜粋)

①健康のためなら何でもする

→自分も家族も健康を害すると、治療などでお金がかかる。困窮状態にならない程度に健康・予防のために必要なお金は使ってよい。

②頼れる友人・知人を作る

→定年後は友人や他者との交流が希薄になりがち。他人との交流は生きる勇気と知恵を与えてくれる。心身のバランスも整える。

③お金があれば何とかなる

→健康でなくても人脈がなくても、お金があれば困窮・窮乏からは免れる。お金は絶対ではないが、一定の生活レベルは守られる。天引きで貯蓄をし、支出を見直して無駄な出費を削るなど、自分のお金の動きを真剣に見直す。

とポイントをまとめていただきました。

他にも相続や資産管理の考え方や少し投資にも触れ解説をしていただきました。

参加者から投資についての質問も挙がり、1時間の講義予定のところ延長してお話しいただきました。ありがとうございます。

私は日々、生活と健康についてという視点で地域の方にお話をすることが多いのですが、内山様の講義を聞いて、改めてお金と生活は切っても切れない関係であり、ひいては健康も連動する事を改めて感じました。

自身のことも振り返り、生活とお金について改めて学ぶところが多かったです。まずは自分の預貯金がいくらあるのか見てみたいと思います。現実を見つめなおすことはちょっと恐ろしいですが…

(記事作成:TI)